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◆熊本木造応急仮設住宅へのデコスファイバーの採用について

2016年4月14、16日に発生した熊本地震は、大きな被害をもたらしました。
その被災地での応急仮設住宅は、スピードが求められるため大多数がプレハブ住宅となります。
しかし、今回違ったのは木造を望む声が市町村から多く上がり、木造仮設住宅が数多く建てられたこと。
木造の採用は住宅にとどまらず、仮設団地内の集会場と談話室も木造となりました。

●木造の応急仮設住宅が欲しい

熊本県は面積の63%を森林が占め、また盆地特有の夏蒸し暑く冬寒い気候となっています。

「もともと木造住宅の住まい手が多いため、仮設住宅も木造にすれば落ち着けるだろう。」

県が発注した木造仮設住宅は、戸当たり約600万円という建設費や、6・9・12坪を組み合わせた住戸設計はこれまでの仮設住宅と同じですが、さらに県独自の特徴がありました。

それは工期は延びるがコンクリート基礎(ベタ基礎)を採用したこと。
長引くかもしれない復興へ耐える耐久性と余震に備えた耐震性を確保するため、県としても初の取組みとなりました。

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●復興支援の新しい形、木造仮設住宅の実現

(一社)全国木造建設事業協会は熊本県と災害協定を締結。
KKN(熊本工務店ネットワーク)が中心となり190棟、563戸の木造仮設住宅が建設されました。
そして、居住性をよくするため標準仕様に性能向上を図り、屋根・壁の断熱材に「デコスファイバー」を採用していただくことになりました。

デコスファイバーは、安成工務店グループの 株式会社デコス がつくる、木質繊維系セルロースファイバー断熱材です。

通気クロスとすることで断熱性能のみならず調湿性能も活かし、さらに界壁にも防音を目的にデコスファイバーを採用。
床は基礎断熱とし、壁と屋根に通気層を設置、棟換気と遮熱性のある透湿防水シートも採用。
熊本県特有の暑さ対策を施し、建物外皮性能や気密性などにも配慮。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)としても転用可能な高性能戸建仕様となっています。

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デコスでは、図らずも仮設住宅での暮らしを余儀なくされている被災者の方の暮らしを、デコスファイバー断熱材の採用によって少しでも快適になるよう、心を込めて施工させていただきました。

安成工務店グループ一同、熊本震災からの一日も早い復興を願っています。